(更新 2019/07/28)
近年の調査でも100種類以上の野鳥が観察された浦安。
ここでは浦安に現れる野鳥たちを図鑑形式で紹介します。
随時更新し種類を増やしていく予定です。
※掲載順序は日本鳥類目録 改訂第7版に準拠しています。
※写真は浦安野鳥の会会員が撮影しました。クリック(タップ)すると拡大表示されます。
◎「浦安で珍しい度」とは◎
☆☆☆☆☆
浦安でよく見かけられる鳥
★★★★★
浦安ではほとんど観察されたことがない鳥
◎用語◎
●迷鳥(めいちょう)
迷鳥とは本来そこにはいないはずなのに気象の関係などで迷い込んできてしまった状態の鳥。
●旅鳥(たびどり)
渡りの途中で日本に寄る鳥を「旅鳥」と呼びます。
●留鳥(りゅうちょう)
留鳥とは渡り鳥でも旅鳥でもない行動の鳥。一年中そこにいるわけではなく山と里を行ったり来たりしてたり、日本国内を餌を求めてさまよっていたりする鳥もいます。
028
カモ目 カモ科
浦安で珍しい度
☆☆☆☆☆
10月になると毎年浦安三番瀬にやってきて春には北へ旅立っていきます。
スズガモは警戒心が強くなかなか護岸のコンクリートまで近づいてくる気配がないのですが、ヒドリガモは岸に上がって休んでいて「ヒュー!」という鳴き声が三番瀬浦安側の護岸に響き渡ります。
オスとメスの形が大きく違うという特徴があります。
053
カモ目 カモ科
浦安で珍しい度
★★★☆☆
船橋三番瀬の港のあたりでよく見かけられる個体が浦安までやってきて日の出の護岸の近くで愛好家たちの目を楽しませてくれます。
オスは、アメリカのスポーツ用品ブランド「ナイキ」のマークのような白い形が目の周りについています。
大きな鼻の穴と大きめのボディ、少々異様な姿が楽しいです。
055
カモ目 カモ科
浦安で珍しい度
★★★★★
主に北海道で多く見られる鳥です。
スズガモの群れに混ざって浦安まで来てしまった迷鳥で、極稀に浦安で観察されます(写真は幼鳥)。
066
カイツブリ目 カイツブリ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
可愛いおしりが大人気のカイツブリ科の鳥たち。
ハジロカイツブリは赤い「目が点」状態が特徴です。
冬は首や腹が白っぽく、繁殖期の夏は濃い褐色と目の横の羽の飾りで派手になります。
日本には越冬のためにやってきます。
098
ミズナギドリ目 ミズナギドリ科
浦安で珍しい度
★★★☆☆
夏〜秋、千鳥、舞浜の沖を飛んでいるのを見ることができます。
海が荒れているときのほうが岸の近くにやってくることが多いです。
102
ミズナギドリ目 ミズナギドリ科
浦安で珍しい度
★★★★★
普段は外洋にいる水鳥で、浦安までやってくることはめったにありません。
台風などで風に煽られた迷鳥を近くで観察できたらラッキーです。
127
カツオドリ目 ウ科
浦安で珍しい度
☆☆☆☆☆
浦安上空を飛んでいる大型の黒い鳥は、カラスでなければほとんどがカワウです。
行徳の保護区には数千羽が集うコロニーがあり、そこから飛び立ったカワウが黒いベルトになって稲毛海岸の向こうまで連なる壮観な姿を、浦安側三番瀬の護岸からも見ることができます。
浦安の周りに多く生息するカワウ(川鵜)ですが、長良川などで飼育されている鵜はウミウ(海鵜)だったりします。
144
ペリカン目 サギ科
浦安で珍しい度
☆☆☆☆☆
特別じゃないどこにでもいる野鳥A。
サギの仲間としては日本最大級ですが、旧江戸川でも猫実川でも日の出の三番瀬でも、彼らの背の立つ水辺ならどこでも観察することができます。
148
ペリカン目 サギ科
浦安で珍しい度
☆☆☆☆☆
鳥類学上サギ類には「シラサギ」という名前の鳥はなく、ダイサギ、チュウサギ、コサギと一見手抜きのような名称に分けられます。
コサギは中でも一番小さく、猫実川や日の出の護岸、ビオトープなどを闊歩しているところが通年見られます。
繁殖のシーズンになると目の周りや足の色が変わります。
猫実川では電線の上に留まっていることもあり、ときどきフンが落ちてきたりもします。
175
ツル目 クイナ科
浦安で珍しい度
☆☆☆☆☆
ヤンバルクイナなどと同じクイナの仲間のオオバンはカモではありません。
豆のさやのような不思議な形の足をヒレの代わりにして泳ぎます。
冬の三番瀬の護岸に群れでやってきます。
202
チドリ目 チドリ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
春に日本にやってきて繁殖します。
浦安では三番瀬の護岸などをチョコチョコ歩いている様を秋口まで観察することができます。
写真は交尾中♡
コチドリは人の多い公園の真ん中など、かなりとんでもないところに小石で囲った巣を作るので、巣や卵を見つけてしまった愛好家を毎度ヒヤヒヤさせています。
なのでその繁殖は必ずしも成功するとは言えません。
写真は幼鳥。
209
チドリ目 ミヤコドリ科
浦安で珍しい度
★★★☆☆
赤いくちばしがにんじんのような、ペンギンのようにも見える大型のチドリです。
かつては日本では殆ど見られない鳥だったのが10年ほど前から三番瀬(船橋)で越冬を始め、今では数百羽の群を冬場に見ることができます(そのうち数十羽が留鳥です)。
船橋から葛西臨海公園に出かけることがあり、その際、浦安の海岸線付近を通過します。
241
チドリ目 シギ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
シギにはキアシシギ、アオアシシギ、と足の色で識別する仲間がいます。早口言葉のようですね。
キアシシギは浦安でも毎年観察できますが、メリケンキアシシギはほとんど見ることができません。これら2種は腹の模様の範囲に違いがあります。
キアシシギは春に北へ向かう途中、秋に南に向かう途中で日本に寄る旅鳥で、浦安では境川河口なども含めた日の出の海辺で多く観察されます。
写真右はメリケンキアシシギ(次項目参照)。
242
チドリ目 シギ科
浦安で珍しい度
★★★★★
写真は上の項目(キアシシギ)参照。
246
チドリ目 シギ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
京都の女が纏う着物のような艶やかな姿で「京女鷸」。
でもより派手なのはオスの方です。
多くのシギ・チドリと同様、春は北に向けて、秋は南に向けて日本を通過する旅鳥です。
左右はハマシギ(ハマシギの項参照)。
249
チドリ目 シギ科
浦安で珍しい度
★★☆☆☆
群れでテケテケと海岸を駆ける姿の愛らしさで人気の冬鳥(関東以南)です。
浦安にはハマシギに混ざってやってきます。
261
チドリ目 シギ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
船橋の三番瀬で大きな群れが越冬しています。
その中の小さな団体が浦安までやってくることがあります。
夏になると繁殖のために北に渡っていきます。
写真はキョウジョシギなどとの混群。
ミユビシギはミユビシギの項目参照。
264
チドリ目 シギ科
浦安で珍しい度
★★★★★
東京湾を通過すること自体が稀で、浦安で観察された例がほとんどないシギです。
体に対して大きめのくちばしが特徴です。
307
チドリ目 カモメ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
毎年5月くらいになると東京湾にやってきて、浦安側三番瀬〜南側の護岸、旧江戸川を飛んでいる様子を観察できます。
繁殖期になるとオスが海にダイブして獲った小魚を「よろしくお願いします!」とメスに差し出してプロポーズします(とりあえず断られます)。
そんな姿が葛西海浜公園などでも見られるのですが、さすが日本随一のデートスポットを眺めながらの光景ですね。
339
タカ目 ミサゴ科
浦安で珍しい度
★☆☆☆☆
中国語だと「魚鷹」。魚獲り専業の鷹の仲間です。
海にちょっとダイブして足で魚を捕まえます。
年間を通して三番瀬の杭の上にいるところなどを観察できます。
383
ブッポウソウ目 カワセミ科
浦安で珍しい度
★★★☆☆
かつては「清流に住む」と言われていましたが、近年は都市の環境に適応し、東京メトロ浦安駅前の西友の裏の暗渠から飛び出してきたりもします。
猫実川は行徳の野鳥公園とつながっているため、ときどきこうした野鳥が現れます。鳥をびっくりさせないようにフェンス越しにそっと観察してみると楽しいでしょう。
420
スズメ目 モズ科
浦安で珍しい度
★★☆☆☆
木の枝に昆虫やトカゲなどの獲物を刺して保存しておく「百舌の早贄」で有名なモズです。
漢字で百舌鳥とも書きます。他の鳥の鳴き声のものまねが得意なためそう綴ると言われています。
他の鳥のフリをしておびき寄せて襲うのですが、野鳥愛好家たちはこのモズのものまねに何度も騙されています。
オスとメスでは姿が少し異なります(写真はオス)。
427
スズメ目 カラス科
浦安で珍しい度
★★★★☆
山と森でよく見られる大きめの鳥で、浦安の街中で観察されることはめったにありません。
総合公園の防風林で秋頃見かけたらラッキーです。
476
スズメ目 ムシクイ科
浦安で珍しい度
★★★★☆
秋に南に向かう個体が浦安を通過します。
メジロやシジュウカラに混ざって行動していることも多いので、群れの中を探してみると姿を見られるかもしれません。スズメより小さいウグイスの仲間です。
522
スズメ目 ヒタキ科
浦安で珍しい度
★★★☆☆
腹が赤いからアカハラ。アカデミック・ハラスメントではありませんよ。仲間に腹が白いシロハラもいます。
秋〜冬の浦安で見かける個体の多くは亜種オオアカハラで、行徳の野鳥保護区でもときどき見かけることのある林の鳥です。
552
スズメ目 ヒタキ科
浦安で珍しい度
★★★★☆
秋口に僅かな数のエゾビタキが浦安を南に向かって通過します。
樹木の多い公園など、木の枝の先端にスズメじゃない小さい鳥がいたら注目してみると、もしかするとエゾビタキかもしれません。
569
スズメ目 スズメ科
浦安で珍しい度
☆☆☆☆☆
田園部では年々減っていると言われているスズメですが、都市部で過ごしているスズメは浦安でもよく見られます。
砂のあるところでは、スズメが体についた汚れや寄生虫などを落とすため砂浴びをした跡がくぼみとなって残っていることがあります。